1980年に浪漫堂は渋谷区桜ヶ丘から南平台町へ引っ越した。そしてアドレッサンス浪漫堂が誕生した。設立に参加した私は、その頃からよくR246を渡って神泉・松涛あたりを散歩するようになった。そこで見つけたのが「松濤美術館」である。もちろん陳列されているさまざまな作品たちを享受した。しかしそれ以上に、建物そのものに深い関心を抱いた。それが白井晟一作品との出会いだった。内省的な空間も気に入ったが、無骨な入口附近がとくに好きだった。ゴツゴツした手で撫でられるような感じが快かった。あれから四半世紀。いまでも時々松涛美術館を訪れることがある。そのたびこの美術館は、私の汚れた気分を荒々しく洗ってくれる。 白井晟一(しらい せいいち) 〔お〕 投稿者: AR 日時: 16:32 |





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