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思春浪漫堂周辺紀行(5)〜駒場・日本民藝館〜


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桜の季節を終えて
2006年04月13日

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今年も桜の季節が終わりました。
毎年桜の開花予想が知らされると、近くにあるデザイナーさんの事務所に行くのが、忙しい仕事の合間の楽しみのひとつになります。マンションの上層階にあるその部屋からは、隣家の大きく枝を広げた桜がきれいに見えるのです。桜は見上げることが多いものですが、ここでは上から見ることに。眼下に咲く桜の花を初めて見たとき、これまで迫ってくるような威圧感を感じていた桜が少し身近になったような気がしました。
さて、私にはこの時期思い出す一冊の本があります。坂口安吾『桜の森の満開の下』という小説です。桜の持つ、おどろおどろしい魅力が描かれているこの小説を初めて読んだとき、自分がそれまで満開の桜を見て感じていた妙な胸騒ぎ、なんとも落ち着かない気持ちはこれだったのが、と納得しました。
先週末、今年最後の桜を見に高尾へ行った時も、まさに桜の森といわんばかりの峠を越えて、またそんな気持ちになりました。小説の世界に入り込みすぎ…と言われればそれまでかもしれませんが、人を魅了する桜の花には計り知れない力があると思います。

mayu




投稿者: AR 日時: 10:23


思春浪漫堂周辺紀行(5)〜駒場・日本民藝館〜
2006年04月04日

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わが社から徒歩20分ほどのところにある駒場「日本民藝館」は、緑豊かな住宅地の中にある。少し散歩の足を伸ばしたいとき、私はよくそのあたりを散歩する。ここ「日本民藝館」は生活用具の美しさを広く知ってもらうために設立されたものだが、それだけに他の美術館にない趣をもっている。私はさまざまな生活工芸品を眺めるとき、いつも職人の重い沈黙と釣り合うほどの美に深い感銘を受ける。
ところで私は「日本民藝館」に来ると、決まってひとりの旧友を思い浮かべる。その男の名は丸山修という。思えば彼からは、ほんとうにいろいろなことを学んだ。すでに十代で、Y・タンギーやA・ガウディや数々の民藝作品を知っていたのは、彼との楽しい会話があったからだ。そして彼から学んだ最も重要なことは、有名ということに価値を感じていた頃の私が、無名人が創造した美の凄さを知ったことだ。このことは後年私の生き方に、ひとつの大きな方向性をもたらしている。
実はその丸山修は40年も昔、現在の「日本民藝館」館長柳宗理氏の弟子だった。東京オリンピックのときの聖火リレー者が持つトーチは彼が関わった仕事だったと記憶している。多分そのことが連想となって、このあたりに来ると彼を思い出すのだろう。だがかけがえのない友人だった丸山は、ある日突然バイク事故で死んだ。まだ25才の青年だった。

〔お〕




投稿者: AR 日時: 10:30


 
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